炭とイオンの力(TERRAST)、バイオの力(BFC菌)で水を浄化

重金属処理 TERRAST&ASALプロセス

TERRAST(金属イオン溶出材)とは、世界随一の重金属処理剤(特殊な炭)で、Al-TERAST、Fe-TERAST、Mg-TERAST、Cu-TERASTなど、目的に応じて、イオンの種類を判別し、使い分けることで効果を上げることが出来る。

例:Al-TERASTを使った重金属処理

空気電池効果によって電位の差で炭からアルミニウムに電流が流れ、水中にアルミニウム陽イオンが供給されると加水分解を起こし、すぐさま水酸化アルミニウムコロイドが生成される。

このコロイドは正に帯電しているため、水溶液中に含まれるマイナスに帯電した有機物などの不純物が電気的に水酸化アルミニウムコロイド表面に引き寄せられて吸着して沈殿する。

ASALプロセス(TERRAST使用の排水処理)

  • <ASALプロセスの特徴>
  • ・重金属類、シリカ、フッ素などのほとんどの 無機質懸濁物の処理が可能
  • ・低濃度処理が可能(低濃度でも凝集力が落ちない)
  • ・既存の処理設備にも簡単設置(イニシャルコスト削減)
  • ・TERRASTは6か月に1回交換(省ランニングコスト)

TERRAST による重金属処理例

Fe-TERRASTによるヒ素処理

ヒマラヤ山脈にヒ素の埋積層があり、ここから流れ出る水にはヒ素が含まれていることが多い。
山脈の周りにある中国、インド、バングラデシュ、カンボジア、ラオス、ベトナム、タイ、ミャンマーの一部地域では地下水に高濃度のヒ素が検出される。
Fe-TERRASTは地下水のヒ素を効率よく処理が可能である。バングラデシュ、ベトナムなど現地で処理試験を行ってきた。

ビーカー試験

1) 使用したTERRAST

  • Al-テラスト

  • Fe-テラスト

  • S・Fe-テラスト(ペレットタイプ)

2) 分析機関に0.5㎎/Lのヒ素含有水を精製依頼し、それを原水とした。

(a) Initial

(b) 6H処理後

写真1:処理実験(各写真の左から炭/Alブロック、炭/Feブロック、炭/Feペ

3)試験結果

ヒ素処理 原水 3H 6H
Al-TERRAST 0.5 0.021 0.017
Fe-TERRAST 0.5 0.012 0.007
S-Fe-TERRAST 0.5 0.006 0.004

バングラデシュ大学での試験

ヒ素処理装置

  • 処理内容
  • ・処理水量:10?/12時間
  • ・原水ヒ素濃度:0.3㎎/L前後
  • ・処理濃度:0.05㎎/L以下

  • ・必要処理剤(Feテラスト):800個
  • ・処理水槽:3?
  • ・循環ポンプ:150L/min×40A
  • ・処理水量(井戸ポンプ):18L/min

処理フロー

TERRASTによるセシウム、ストロンチウムの処理

-龍谷大学浅野研究室 笹谷悠真―

東日本大震災に伴い発生した福島第一原子力発電所事故では、大量の放射性核種が環境中に放出された。東日本一帯の環境が広範囲に放射能汚染され、原子力発電事故による直接の影 響を受けなかった地域にも、物質の移動などによって放射性物質が拡散している。原子力発電事故による環境汚染の特徴は、大規模な海洋汚染が事故後3年経過した現在も継続、首都圏を含む人口密集都市の高度な放射能汚染、大量な放射性核種が現在も森林生体に沈着などがある。

背景:人体への影響

放射性セシウム

半減期
Cs134・・・約2年
Cs137・・・約30年

ガン発生率の上昇
不妊症
歩行困難など

内部
被曝

放射性ストロンチウム

半減期
Sr90・・・約30年

白血病
骨腫瘍など

写真1:処理実験(各写真の左から炭/Alブロック、炭/Feブロック、炭/Feペ

背景:従来の除去方法
  • ゼネライトを用いた方法
    (三村et al.1989)

    水中のセシウムに対して除去

    プルシアンブルーを用いた方法
    (小林 et al.1997)

    体内のセシウムを除去

    チタン酸吸着剤を用いた方法
    (小川 et al.2013)

    水中のセシウム、ストロンチウムを除去

    • ◯除去に対して条件が限定的

      ○処理に対する高コスト

      ○吸着剤の後処理の課題

  • 簡易的な除去技術を
    新たに開発する

実験方法(排水処理)
  • 1)複合剤約80gをカラムに設置

  • 2)Cs、Sr含有模擬排水500mlを通水

  • 3)流速を段階的に設定しポンプ稼働

  • 4)1時間毎に5ml採水、9時間採水

  • 5)ICP発光分光分析装置にて定量
実験1:水中に存在するCs、Sr除去の可能性

図1:炭-アルミニウム複合剤におけるCsの除去

図2:炭-アルミニウム複合剤におけるSrの除去

BFC菌を使用した水質改善

BFC菌 + UFB(趙微細ファインバブル発生装置)
水中の停滞するマイクロバブル

非常に微細なマイクロバブルは、空気海面まで上昇することなく、水中に留まり続ける。
これにより水中微生物が活性化し、特に底部の嫌気状態が解消され、臭いの発生がなくなる。

UFB発生装置

UFB-A型

酸素発生装置と併用すると、高濃度酸素が効果的に水中に供給できるため、活性汚泥法排水処理での、ブロワーエネルギー削減、汚泥削減に効果がある。

UFB-B型

河川・運河・湖での浄化利用では、水中及び底土内微生物が活性化し、自然浄化能力が促進される。

河川・運河・池浄化

微細バブル+(BFC菌)+Fe-TERRAST+Mg-TERRASTで汚染運河等を浄化し、自然浄化機能を再生させることが出来る。※BFC菌:弊社が開発した水処理に特化したバチルス菌

無錫(中国)での池浄化試験

USB-B型×3台、Fe-TERRAST×3,000個、Mg-TERRAST×3,000個
2017/1~スタート

BFC菌 + SBC接触材(設置式微生物担持体)
SBC接触材(設置式微生物担持体)
  • 接触材設置前 生物膜付着状態生

  • 生物膜

  • 日本、中国、台湾で
    特許取得

  • 構造上の特徴
  • ・ろ材の比表面積が大きい(60~100㎡/?)
  • ・ろ材の充填率が高い(70~80%)
  • ・容積負荷を高くできる
    (固定ろ床部での容積負荷0.6~1.2㎏BOD/?・d)
  • 処理上の特徴
  • ・好気性、嫌気性菌を共生・棲息させ、効率的な処理の実現
  • ・他の接触材と違い、付着物・目詰まりがない
    (洗浄等のメンテナンス不要)
  • ・余剰汚泥量発生量削減
工場排気中のDMF(ジメチルホルムアミド)を水に溶かし、SBC処理で分解

化学工場排水処理。20年間汚泥引抜きなし。

既存活性汚泥処理での効率的余剰汚泥発生削減

SBC接触材+UFB+(BFC菌)使用

原水槽(調整槽)若しくは活性汚泥処理槽の一部を、有機物分解槽に変更
※生物処理槽にマイクロバブルを入れたり、BFC菌を投入してもよいが、ランニングコストも増加するため、急速有機物分解処理を前処理。

試験装置

油分解処理

食品工場・油脂工場等の排水には多量の油分が含まれ、処理システムが機能不全を引き起こすため、油分を分離する前処理が必須である。一般的には加圧浮上分離装置で油を物理的に分離する装置が使われてきた。しかし、分離された油分は産業廃棄物として処理する必要があり、また処理油脂からの悪臭、処理装置周りの汚れなどが問題となってきた。

SBC処理システムで油分処理を行うことで、コンパクト、低メンテナンスコスト、後段での標準活性汚泥処理の汚泥削減が可能な処理が出来る。

油分分解試験

分析ページ

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